耳の周波数特性を測定する

老化現象の一つとして視覚のほか聴覚の低下が一般的ですが、恐れを知らず自分の耳の周波数特性を計測してみました。
方法としてはアンプの入力にオシレーターを繋ぎ周波数を変化させ、それをヘッドホーンで片耳ずつ聞いて音の大きさを判断しました。 なるべく意識的なものが結果に影響されないように、特に音を意識せず音の強弱だけを淡々と聞き取るようにしました。 但し測定器で測るわけではなく感覚的なものなので、数値で表すことはできないため、音量に変化が出た周波数と、おおよそ音量が半分になった周波数と、全く音を認識できなくなった周波数のみを数値としてとらえ、その間はなだらかな線で結びました。 途中の変化の度合いについてはイメージ的な表現となっています。
周波数特性のグラフや詳細はホームページをご覧ください。 mj4018.lsv.jp/audiozakkan-2.html#mimisokutei
結果は何と11kHZを超えたあたりから急に聞こえなくなりだし、12kHzでは全く無音状態になりました。 数年前頃は14kHz辺りもかろうじて聞こえていたのに。 CDは20kHZ以上は出ないということですが、そんなものではなく実質その半分位の周波数までしか聞こえていないというのが悲しい現実です。 たまたま聴覚で検索していたら、日本音響学会誌66巻9号の「誌上ビギナーズセミナー 音を聴く聴覚の仕組み」という論文が出てきました。 専門的過ぎて素人には理解が難しい内容なのですが、聴覚という仕組みが何となく感じ取られました。 人それぞれ頭の形・耳たぶの形・外耳から神経までの骨の形や密度まで個人差があるので神経にたどり着くまでにも様々な変化がありそうです。 さらに「カクテルパーティー効果」といわれる、いろいろな音が混ざっている中から自分の興味がある音を聴き分けられるという何とも素晴らしい機能すらあります。 脳内で様々なフィルターをかけられるということですね。 ということは音を聞くということは耳で聞くというよりも脳で聞くといっても間違いではないような気もします。 我々が一つの同じ音源を聴いたとき、人それぞれが脳で認識している音は結構違うのかもしれませんね。 しかし、11kHz以上が聞こえない場合楽器の音色にどのような影響が出るのでしょうか。 そんなことを考えてもしょうがないので、今聞こえている音が自分にとってベストだと思うことでしょうか。 だから必要以上に音こだわることもなく(今までもあまりこだわってはいませんでしたが)まさにアンプを作ったり音楽をゆっくりと聴くことがマイ・オーディオライフではないかというのが今回の健康診断の答えでしょうか。 オシレータを持っている人は試してみると面白いですよ。 オシレーターが無くても「モスキート音」による聴力確認のサイトがたくさんあります。 結果でショックを受けないように。